失敗談から学ぶ部屋の選び方
内覧(内見)の重要ポイント

内覧・内見のチェックポイント

登録社数の多い大手不動産サイトで、住んでみたい部屋が見つかりましたか?次は、その部屋を見に行きましょう。気になった部屋を見せてもらうことを内覧と言います。地域によっては内見といいます。不動産会社へ内覧をお願いするには「部屋を見せてください」と問い合わせればOK。段取りは営業マンが進めてくれますので、内覧の日時を決めるだけです。

内見の際に見取り図などをもらえる場合がありますが、実は物件の資料をよく見る必要はありません。実際に内覧すると、資料上の物件の印象とは大きく変わるからです。物件の資料は、作成した人(不動産会社の営業マン)の主観で書かれていますから、必ず自分の目で確かめる必要があります。また、資料に書かれていないデメリットもあります。けっして、デメリットを隠しているという訳ではなくて、営業マン自身がその物件に住むという気持ちで見ていないので、気付いていない事があるのです。

内覧は、物件探しで最も重要な過程です。1番大事なところで失敗しないためには、どんなことに気を付けて内覧すればいいのでしょうか?具体的に確認しておくべきポイントを、私の失敗談をもとに、説明します。

住みたい部屋のメリットは自分にとって重要か?

まず、物件の資料を見る時に気を付けたいことは、資料に売り文句として書かれている、その物件の『メリット』が、自分にとっても重要かどうかを確認することです。

例えば・・・

  • ★日当たり良好!
    → 夜しか帰宅しない場合、メリットになり得ない。

  • ★スーパーが近い!
    → 職場近くで電車待ちの間に買い物を済ませて帰宅する場合、メリットになり得ない。

  • ★駅徒歩すぐ!
    →入り組んだ道を歩くような場合、メリットになり得ない。特に女性の場合、近さよりも、歩く道の外灯の多さや死角の少なさの方が重要です。

このように、一般的にメリットとされているポイントでも、住む人や生活リズムによってはメリットでなくなります。 物件の資料は、営業マンの主観で作成されているので、資料をアテにしすぎるのは良くないわけです。

失敗しないために確認したい内覧ポイント

次に、資料に書かれていない内容で、内覧時に気づきにくいポイントをお話します。 私自身も入居後に気付いて、失敗した!と悔しい思いをしたことがありました。

  • ★玄関前の通路や階段は、夜でも明るいか?
    →昼間だけの内覧だと忘れがちなポイントです。

  • ★玄関前に電灯がある場合、夜に虫が集まって来ないか?
    →ドアを開けると同時に蛾が入って来て困りました。

  • ★駐車場は夜でも明るいか?
    →真っ暗な地下駐車場のある物件で、携帯電話のライトを毎回点けるのが面倒でした。

  • ★ごみ置き場は綺麗に使われているか?
    →収集日以外にもゴミを出す入居者がいて、窓を開けると悪臭がして困りました。

  • ★水道管などの位置は?
    →日当たりの悪い西側に給湯器などが設置されていて、冬場、凍結して困りました。

  • ★窓は多すぎないか?
    →窓の無い壁が少ないと、家具の配置に困りました。

こういったことは資料には記載されていません。内覧時にもっと想像力を働かせて確認しておけば、気づけたはずのデメリットです。 不動産会社の営業マンも、自分が住むという気持ちで物件を見ている訳ではないので、ここまでは気付いていません。

このような失敗から、以下のことをオススメします。

  • ★暗くなった時間帯も内覧しましょう
    →日中と夜間では、物件の印象が変わります。日光の届き方、電灯の位置など、確認しておきましょう。

  • ★どのような人が住んでいるか想像しながら内覧する
    → 共有で使われる場所をチェックする事で、どういった人が住んでいそうか想像できます。 ごみ置き場の管理は、管理会社がしてくれるのか、ノータッチなのか。自転車置き場やポスト周りなど、共用部分がどのように使われているかも、チェックしておきましょう。

  • ★部屋の外の設備の位置も確認しましょう
    →冬場の凍結対策がされているか。周りの建物も、日当たりだけでなく風向きにも関わってきます。

内覧の際は、これらのポイントや、自分で気づいたことを、物件資料に書き込んでください。筆記用具も忘れずに。 自分の価値観を基準にして、資料に気付いたことをメモすることが重要です。そうすることで、 『あなたが住んだ場合の』メリット・デメリットが見えてきて、物件を比較するときに役立ちます。

ということで、不動産会社に初めて問い合わせをする時は、一言目に『物件の内覧をしたいのですが』だけでOKです。 事前に色々聞いておく必要はありません。とにかく筆記用具を持って物件を見に行きましょう。